戦術

【足が遅くても大丈夫】「走塁」「盗塁」が上手くなる方法

球児Aくん
球児Aくん
走塁や盗塁ってどうやったら上手くなるの?

コツってないの?

と言うお悩みに、野球歴28年、日本代表まで経験したJP侍が、

「20年くらい前の自分に教えたい」好走塁、盗塁を生む秘訣を公開します。

野球の試合において走塁はゲームの流れを大きく変える事のできる重要な要素です。

結論から言ってしまえば、「失敗しないと何も分からないままで上手くもならないのでまず行ってみる」ことに尽きます。

そもそも好走塁とは

  • 相手の怠慢なプレーを見逃さない走塁
  • 相手の小さなミスを見逃さない走塁
  • このこの二つのどちらかから生まれます。全て小さな油断やミスを的確についた判断が必要になって来ます。必要なのは勇気のある判断とチャレンジ以外ありません。

    とはいえ

    球児Aくん
    球児Aくん

    そんなの足が速い選手じゃないとできないでしょ。。

    アウトになって迷惑をかけたくないし。。

     

    と思いがちですが、実はそんな事は全くありせん。

    現に僕は足は決して速くありませんが、速くないからこそ狙えるポイントがあります。

    足が遅い→相手は良いスタートを切ってこない。走塁意欲がない。技術がない。と思ってることが多いです。その油断を狙っていきましょう。

    例えば、対戦ゲームを友達としたとき

    初心者なはずの友達がやたらゲームのセンスがあって戦いにくさや焦りを感じた事ありませんか?僕はその焦りや戦いにくさでミスを連発し

    本来のパフォーマンスが発揮できなかったと言い訳するタイプです!あなたはどうでしょうか?これがまさに油断です。

    信じがたいことです、足が速くないからこそ狙えるポイントは存在しているんですね^^

    持たざるものは工夫で戦え

    という事です。

    足の速さは先天的な部分が大きいです。

    種族の壁で元々アキレス腱が短い日本人と、アキレス腱の長い外国人では、地面反力を効率的に使えるのは理論上アキレス腱が長い方とされています。

    生まれ持った血統が足の速さに大きく影響するなかで、どうストライドを大きくするか、ピッチをあげるか。

    それぞれのトレーニングはあるものの急に伸びる分野でもありません。

    貴方が足の速さを追い求めて、求めていた足の速さになった時が、あなたの引退前日だとしたらどうしますか?

    ちょっと極端過ぎる例ですが、

    価値あるものに投資したり、時間を投下するのは素晴らしい事ですが、野球選手でいられる時間は有限です。

    時間を掛けてコツコツ積み上げながら、効率的な走り方のコツを掴めてポンっと伸びた瞬間にアクセル踏む準備と、その瞬間を見逃さない感性や頃合いを見抜く能力の方がはるかに大切です。

    根拠を持ったチャレンジをしてなぜダメだったかやなぜ成功したかが分かることが重要です。「なんとなく」ではなく失敗も成功も言語化出来ることが大切です。

    では、具体的にどんなポイントに目をつけて好走塁繋げていくのか解説します。

    好走塁を生む3つの意識

    好走塁を生むために意識すべきポイントは3つあります。

    ここにボックスタイトルを入力

    • 相手の投手のタイプ、相手の守備陣の守備力をよーーく観察する
    • 次に想定しうるプレーを事前にシミュレーション
    • 「アウトになってOK」くらいに割り切った走塁をする
     

    ではさっそく解説に移ります。

    まず1つ目の「相手の投手のタイプ、相手の守備陣の守備力をよーーく観察する」です。

    相手の投手のタイプ、相手の守備陣の守備力をよーーく観察する。

    相手の投手のタイプ、相手の守備陣の守備力をよーーく観察するというのは具体的にどんな所に着目すべきなのか。

    まず相手投手を観察するポイントとは、

    試合前のプレーボールのコールがかけられる前の段階での、投球練習です。(ほとんどのチームが投球練習の最後の1球でセカンドスローをするので捕手の情報も得られます)

    その時点で、ワンバウンドが多い変化球が多い捕手の肩が弱いなど好走塁を生むための重要な情報を得ることができます。なんとなく見るのではなく、相手の能力を見抜くつもりで観察しましょう。

    さらに言えば、クイックのタイムをストップウォッチで計ったり、セカンド送球のタイムを計って、自分の脚力でチャレンジが可能か判断しましょう。

    ワンバウンドに対して対応しきれていない捕手なら投球が低かった時に好スタートを切るための判断材料にもなります。

    相手野手を観察するポイントは、ゲーム前に行うシートノックです。

    試合前のシートノックで情報を集め試合に活用しましょう。相手チームのシートノックの中にも好走塁を生み出すための沢山のヒントが隠れています。

    具体的にどのポイントに注目して情報を集めるのかというと、

    相手のシートノックで送球、捕球が不安定な選手の情報を覚えておくことです。

    そして実際に自分がランナーになった時に、あらかじめ覚えていた相手選手に打球が飛んでいった時に、思い切った走塁で次の塁を狙う貴重な情報になります。

    逆に言うと、肩の強い選手、足の速い選手、守備範囲の広い選手を把握しておくことも重要です。

    なぜかと言うと、普通の野手ならセーフになるはずのプレーであっても肩や足の速い(または送球の上手な)選手が関わると、アウトになる確率が高くなるからです。

    なんの情報も持たずにやみくもに次の塁を狙った結果、相手の上手な野手の格好の餌食になる。なんてことも起こりうるからです。

    相手の弱点だけでなく、ストロングポイントも試合前の準備段階でしっかりと把握する癖をつけましょう!

    次に想定しうるプレーを事前にシミュレーション

    事前に想像力を働かせる事も好走塁、盗塁を成功させるためにはとても重要です。

    例えば、

    変化球を得意にした投手が首を振った→キャッチャーのサインを断った→つまり得意な変化球の確率が高くなる→キャッチャーもストレートが良かったけど変化球を投げることになったので、せめて低くというジェスチャーをしている

    つまり次の投球がワンバウンドになる確率が高い

    投球が低くなることを予測するだけで、スタートの良さは大きく向上します。

    「アウトになってOK」くらいに割り切った走塁をする

    先ほど述べたように、相手の動きを観察したうえで次に起こりうることを予測(シミュレーション)したら、その次は実際にアクションを置ていきましょう。

    ここで伝えたいポイントは、想定したプレーに近かったら行ってみる事です。

    イメージしてたプレーに近ければチャレンジしましょう。

    イメージしていたプレーだったら行くのでは、チャレンジの回数が減ってしまいます。

    よりチャレンジする企画数そのものを増やすために予測していたイメージと近かったら思い切りチャレンジしましょう!

    観察して予測して勇気をもってチャレンジすればきっと違った景色が見れるはずです。

    具体的なプレーとして先ほども例に挙げた【投球がワンバウンドして捕手が弾いた隙に次の塁を狙う走塁】であるならば

  • 投球がワンバウンドして捕手が弾いたからスタート
  • バッテリーのサインのやり取りで、ワンバウンドになる確率が高いことと捕手の捕球が不安定という事前情報があってのスタート
  • この2つは全くの別物だということを認識しましょう。

    ワンバウンドになってからのスタートではただでさえ足が遅い選手ではセーフになれません。

    なので、あらかじめワンバウンドになる確率が高くなる根拠をいくつか持ったで、スタートは明らかに良くなります。

    アウトになったら当然改善する部分もでてきますが、それは仮にセーフになったとしても同じで改善する部分は必ずあります。

    観察して、覚えて、プレーの中で活用する。

    このサイクルを1試合やり続けることが周りのチームや選手に差をつけるためには必要不可欠です。

    今回は一つの例としてワンバウンドスタートの基本的な考え方を例にあげましたが、この考え方が分かると無数のプレーに応用が効きます。

    その中でアウトになるタイミングも体で覚えましょう。もちろん暴走してアウトになりにいくのはNGですが^^;

    根拠を持ってトライしてアウトの経験とセーフの経験を積んで欲しいです

    そうすると、

    あ。このタイミングで行けばセーフになる。

    あ。これ無理だ。アウトだわ。

    などなんとなく未来が見えるようになってきます。

    そうすると、危険察知能力も養われ、根拠があって行かないと言う判断もできるようになります。これが意外と重要です。

    結果的に、アウトになったセーフになったはPDCAのC(評価)の部分なので、この段階ではどちらでも構いません。

    セーフだからオッケー。だと単一的な見方しか出来ていないので、セーフになったとしても、今回の状況よりも厳しかったらアウトににる確率はあがるのか。などとプレーを振り返ル事ができれば精度が上がってきます。

    これだけで劇的に「盗塁」が上手くなるたった1つのコツ 

    これだけで劇的に盗塁が上手くなるたった1つのコツ 

    相手投手の予備動作の有無をチェックする

    よく聞く「ピッチャーの癖を盗む」の具体例

    みなさんピッチャーの癖とはどこのことだと解釈してますか?

    少し高度な眼が必要になりますが、早いうちから知っておくべきだと思うので解説します。

    相手投手の予備動作の有無をチェックする

    皆さん予備動作(初動)って見てますか?

    ピッチャーによって色々ありますが例えを出すと、

    投球動作に入る時に重心がやや軸足の内側に数cm動く

    開き気味にセットを取る投手は、投球動作の初動が肩になる傾向がある。

    牽制時は一塁へ投げて来る前に、体ごと一塁へ倒れてから牽制する。

    一部ですがこれらはよくある典型です。

    重心の移動や、肩の動き、時にはグラブから動く投手もいますが、それを見抜ければ、

    投球する前から投球することがわかったり、牽制する前から牽制することがわかるようになります。

    嘘みたいな話ですが本当です。笑

    今伝えたポイントを注視しておくだけで、徐々に見抜ける目が養われていきますので継続的に積み重ねてください。

    そうすれば、いいスタートを手に入れることができ、相手捕手の焦りを誘発し盗塁成功の確率が上がります。

    【足が遅くても大丈夫】これさえ意識すれば走塁と盗塁は上達する  まとめ

    いかがでしたでしょうか。

    最後に今回の記事をまとめると

    好走塁を生むために意識すべき3つのポイント

    相手の投手のタイプ、相手の守備陣の守備力をよーーく観察する

    次に想定しうるプレーを事前にシミュレーション

    「アウトになってOK」くらいに割り切った走塁をする

    これだけで劇的に盗塁が上手くなるたった1つのコツ 

    相手投手の予備動作の有無をチェックする

    もちろんこれ以外にも

    ピッチャーのタイプが変化球主体の投手or速球主体の投手どちらなのか。

    牽制が得意なのか不得意なのか etc…

    状況は様々ですが、知っておくだけで観察眼を養える素晴らしいトレーニングになり、チームを救う起死回生の盗塁を決めるチャンスが広がります。

    まさにWBCで鳥谷選手が最終回に見せた二盗のようなね。

    あんなんかっこよすぎる。。。みんな!あんな選手になろう!!

    ABOUT ME
    部長
    日本一3回、日本代表5回。世界と戦った経験や25年以上の野球人生で得たことを主に未来ある球児たちのために情報を発信していきます。また多くの野球人の悩みの解決や学びのきっかけになることをブログ運営の理念に掲げます。