(技)技術論

【打率向上だけじゃない】初球打ちがもたらすメリット デメリット

どーも!絶不調でも絶好調としか言わずにしっかり3タコする当サイトの管理人JP侍です!

今回は初球打ちが及ぼすメリットについて解説した記事です。

指導者
指導者
初球から打ちに行け!!!

という監督やコーチの言葉に

球児Aくん
球児Aくん
なんでなん?

という疑問を持ったあなた。

イイ!!!

その「なんで?」という疑問があなたを成長させます。

あなたのなんで?に応えられない指導者は「He’s Out!!」

とまぁそれはさて置き、野球人の皆さんなら以下の決まり文句、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

指導者
指導者
【初球打ちは最も打率が高い。なぜなら投手はとりあえず甘くてもいいからストライクが欲しいからだ】ドヤッ(‛・Д・’)

という理論。

確かに管理人も25年以上の野球人生で、日本代表の投手たちに初球の入り方の心理を聞くと、徐々に厳しいコースで攻めていくことが大切なので最初は甘めでも良いという意見が多数でした。ということは理にかなった作戦なのかもしれませんね。

実際、ストライクカウント別の打率も0ストライクからの成績が比較的、好成績を収めています。

しかし、初球打ちのメリットは

実は「打率向上だけではない」という点にフォーカスして解説していきたいと思います。

なので正確には「初球打ちのメリット」ではなくて「初球からスイングすることのメリット」とも言い換えられる記事にしました。

知識として知っているだけでその効果をよりハッキリと感じられると思いますので是非読んでみてください!

本記事を通して得られること

  • 初球からスイングすることで得られるメリット
  • 初球からスイングする上での注意点
  • 初球打ちがもたらすデメリット

 

一方でこんな疑問も生じると思います

球児Aくん
球児Aくん
じゃあみんな初球打ちでいいの?
 
このような疑問を抱く方もいると思いますので、
 

その点についても記事の中で解説してますので見てみてください。

それでは早速、初球打ちがもたらすメリットから解説していきます^^

初球打ちがもたらすメリット

冒頭で説明した初球打ちのメリットについて

初球打ちがもたらすメリット

  • 余計な緊張状態から解放され身体がほぐれる
  • 感覚の差異をすり合わせやすい
  • 2球目以降の相手バッテリーの意図が見える
  • チームの士気を高める

これらのことは、もしかしたらあまり意識したことがない方もいるのではないでしょうか?

しかし上で述べた4つのメリットは、

試合の中で、チームにとって間違いなくプラスの効果をもたらしています。

いったいどんなプラスの効果があるのか?それについて解説していきます。

ではさっそく本題に入っていきましょう^^

初球打ちのメリット①【余計な緊張状態から解放され身体がほぐれる】

特に一番バッターを経験した選手はわかると思いますが

プレーボール後の最初の1球って独特の緊張感だったりワクワク感があったりしますよね。

中には地に足がつかずに何となくフワッとした状態で入ることもあると思います。緊張で足が震える選手なんかもいるはずですよね。

そんな時は、ある程度タイミングだけ合わせたら後は思いっきり振り切ってしまいましょう。

ポイントはバッチリのタイミングではなく、ある程度で十分ということです。特に初対戦で相手の情報が少ない時は「ある程度」で構いません。

そもそもですが

相手バッテリーはタイミングをあの手この手でズラそうとしてくるので、初球からバッチリとタイミングを合わせられることの方が少ないです。

ドンピシャのタイミング以外で思いっきり振れば空振りやファールになる確率が高くなります。(タイミングがずれてるんで当然ですが)

1ストライクを取られたところでまだあと2ストライク残ってますから1球で身体をほぐし残りの2ストライク分で勝負を仕掛けて行きましょう!

もし仮に上手にタイミングを合わせることができたら、それはそれでヒットになる確率が高くなるので、初球からタイミングがあったら

「ラッキーーーーー!!!」

くらいの心持ちでいきましょう^^

結果は気にしなくて大丈夫です。目的は身体をほぐして地に足をつけて2球目以降の勝負に生かすことなので^^

注意点としては

当てに行くとフェアーグラウンド内に打球が入ってしまいます。1球でアウトを取られ逆に相手投手に心の余裕をもたせてしまうこともあります。

以上が初球打ちがもたらす1つ目のメリットです。

思いっきり振ることで「視野が広くなる」「足の震えが止まる」「たかぶり過ぎた気持ちを抑える」ことができます。

いずれにせよ身体がほぐれて以降のパフォーマンスが出しやすくなります。

初球打ちのメリット②【感覚の差異をすり合わせやすい】

初球から打ちに行くことのメリット2つ目は

感覚の差異をすり合わせやすいことです。

具体的に感覚の差異はどのようなものがあるかというと以下の通りです。

  1. その日の自分の身体の状態

  2. ボールの見え方

  3. 相手投手の球のスピード

  4. マウンドまでの距離感や高さ

  5. バッターボックスの土の状態

 

ざっとこんな感じですかね。

その日の身体の状態は試合が始まるまでのアップや打撃練習である程度把握することは可能です。

しかし、いざ試合になると無意識に力が入って練習通りに動かないことも普通に起こります

それ以外の4つも実際に打席に立って見ないと分からない部分です。慣れ親しんだ球場でもその日の心理状態や天候などの要因によって全く違った感覚になることもしばしばです。

そんな時に初球から打ちにいくことで

「なるほど。今日はこんな感じか。」とその瞬間の生の情報が手に入ります。

振らないと感じることができないのなら、振りでもいいので早めに生の情報を取りに行くための初球打ちは非常に効果的です。

 

特③の相手投手の球のスピード(変化球のキレも含む)を実際にバットを出すことで体感することは重要です。

なぜならベンチから見えるスピード感と、打席で見るスピード感が異なることは良くあることだからです。

その差を感じるためには、ベンチやネクストサークルでの準備の段階で

「ふむ。見た感じ大体こんなもんかな。」

という予測を立てておくことが大切ですので。習慣にしておきましょう^^

打席に立ってから「どれどれ?君はどんな投球をしてくるんだい?」

なんて余裕をブッかましているとあっという間に料理されますのでお気をつけて。笑

初球打ちのメリット③【2球目以降の相手バッテリーの意図が見える】

初球にスイングを仕掛ける事によって相手のバッテリーは対策を打ってきます

具体的な例をあげると

初球のスイングがやや遅れ気味だったために、2球目もストレートを選択する確率が上がります

これは打者側も

球児Aくん
球児Aくん
少しタイミングが遅れたって事は2球目もストレートで来る可能性があるな。。。

しかも、タイミングが遅れた選手に緩い変化球は使いにくいはずなので変化球が来るんだとしたらボール球の確率が高い。

といったように次の球の予測が立てられます。

逆にスイングを仕掛けなければ相手バッテリーに意図を読み取られにくいというメリットもあります。

しかし同様に打者自身もタイミングがあっているのかいないのかの判断がしにくいので一長一短あります。

初球打ちのメリット④【チームの士気を高める】

試合の入りというのはどんなに長く野球をやっていても硬くなったり必要以上に緊張したりします

この緊張感というものは伝播し、打線全体の活性化を低下させることもしばしばです。

そうなると、なかなか点数が取れない重いゲーム展開になりがちです。

そもそも相手の投手のレベルが上がらればバンバン打って点を取るなんてことも起こりにくくなります。

しかし、いい投手と対峙しても初球から果敢にスイングを仕掛ける打者は次の打者や打線全体に勇気を与えます。

初球から思い切り良いフルスイングすることは空気を一変させる効果もある。という事ですね^_^

【初球打ちがもたらすデメリット】

ここまで説明だと、初球打ちについてこんな誤解を招くかもしれません。

球児Aくん
球児Aくん

最高じゃん!!初球打ちはメリットしかない!!よぅし!!みんな初球からいてまえ!!

と思ってしまうかもしれません。しかし初球打ちにもデメリットは存在します

しっかりとデメリットも把握したうえで、初球から打ちに行くことが大切ですので

以下でしっかりと確認しましょう。

初球打ちがもたらすデメリット

  • そもそも初球から打つ必要がない場合で初球打ちをする
  • 全員が初球打ちだと相手投手のスタミナを削る事ができない
  • 相手の手の内を把握できないまま、1打席目を終える

初球打ちのデメリットとしてあげられるのは主にこの3点です。

それぞれ解説します。

初球打ちのデメリット①【そもそも初球から打つ必要がない場合で初球打ちわすること】

コントロールの悪い投手の場合、バットを振らずに見られるということを嫌う投手がいることも事実です。

ストライクを取るのに苦労しているのにもかかわらず、厳しいコースに手を出して簡単にアウトになると逆にチームの士気に関わることもあるので

何でもかんでも初球から打つことが正解ではないということも認識しておく必要があります。

もちろん打席には打ちに行っているわけですから、「ヒットを打ちたい」「ホームランを狙いたい」想いを持つことは大切ですが

野球は確率のスポーツです。

自分と相手投手という個の対戦自チームと相手チームでのチームとしての対戦の2つがあります。

より確率よく個の対戦に勝ち、チームが勝つ確率を高められるといいでしょう^^

初球打ちのデメリット②【多くの打者が初球打ちだと相手投手のスタミナを削る事ができない】

1番から9番まで全員が初球打ちをすると、積極性のある打線になる事もある反面、淡白で繋がりのない打線になりがちです。

例えば

前の打者が初球で打ち取られた場合だったら

球児Aくん
球児Aくん

よし。おれは8球以上投げさせて食らいついてやる。

そして、次の打者にまた初球から思いっきり狙ってもらおう。

といったフォアザチームの精神が打線に厚みを持たせることができます。

前の打者、前の前の打者の打席の内容も加味したうえで作戦を練りましょう。

初球打ちのデメリット③【相手の手の内を把握できないまま、1打席目を終える】

相手投手の情報がある程度わかっている場合(球種、スピード、制球力)であれば

初球から打ちに行ったとしても、2打席目の影響は少ないでしょう。

しかし、初対戦の場合での初球打ちはフェアーグランドに飛んだ場合、1球しか見れないことになります。

球児Aくん
球児Aくん
じゃあ、初めて対戦する投手の時は初球打ちできないじゃん!

という声が聞こえてきそうですが、安心してください。

2打席目が回ってくるまでに、自分を除く他8人の打席内容や彼らが打席で得た情報を2打席目に生かせば問題ありません。

何度も言うますが、こういった準備なくして初球打ちは出来ない。という事ですね^^

初球打ちがもたらすメリット・デメリット まとめ

いかがだったでしょうか。

本日は【打率向上だけじゃない】初球打ちがもたらすメリット デメリットについての記事でした。

最後にもう一度まとめると

初球打ちがもたらすメリット

  • 余計な緊張状態から解放され身体がほぐれる
  • 感覚の差異をすり合わせやすい
  • 2球目以降の相手バッテリーの意図が見える
  • チームの士気を高める

以上の初球打ちのメリットを踏まえた上で

初球打ちがもたらすデメリット

  • そもそも初球から打つ必要がない場合で初球打ちわすること
  • 打線が皆んな初球打ちだと相手投手のスタミナを削る事ができないこと
  • 相手の手の内を把握できないまま、1打席目を終える

以上の初球打ちのデメリットも理解できましたでしょうか。

今回の記事を参考にして、より打者としてレベルアップを目指していただけたら幸いです。

ABOUT ME
部長
日本一3回、日本代表5回。世界と戦った経験や25年以上の野球人生で得たことを主に未来ある球児たちのために情報を発信していきます。また多くの野球人の悩みの解決や学びのきっかけになることをブログ運営の理念に掲げます。