本記事では、好不調の波が少ない選手になるための方法について解説していきます。
これは成功と失敗による気分の上がり下がりに対する具体的な対処方法とも言えます。
はじめに読者の方に質問です。
あなたの周りにもこんな人いませんか?
- 活躍したら口数が多くなるひと。
- ミスしたら、口数が少なくなる人。
- いい時は良いけど悪い時はとことんダメ。
俗にいう気分屋ってやつですね。
かくゆう私も、気分屋です。ですが以前よりはだいぶマシになったと思います。。。思ってます。…(そう信じたいだけかもしれません)
1つだけ僕の気分屋エピソードを話すと
ひどい時は上手く行かなくてベンチ裏で叫んだりしたこともあります。
どうでしょう?チームメイトからしたら迷惑千万です。
めちゃくちゃ扱いにくい輩でしょう?
それが私JP侍です。今思うと完全にサイコパスです。
なんて言葉をかけてくださる優しい方はいませんか?
まあ、それはさておき。。
早速ですが本題に入っていきましょう。
【野球はメンタルのスポーツ】好不調の波を抑える方法【結論】
JP侍の25年以上にわたる野球経験とトップチームの選手も実際に実践している好不調の波を抑える方法の結論です。
冒頭でも気分というワードがチラッと出てきましたが・・・・。そうです。
好不調の波を抑えたくば、メンタル(気持ち)の波を抑えよ!!
これに尽きます。
ちょっと待ってください。具体的な行動で感情をコントロールできることは科学で証明されています。
その具体的な行動について実体験も含めて解説していきますので一読の価値はあるかなと思います。
では早速。どうやってメンタルの波を少なくして好不調の波を抑えるのか。
メンタル(気持ち)の波を抑えるために実践すべき3つの具体的な方法をお教えします
- ポーカーフェイスを演じる。
- 頭で考えている狙いやその時の感情を言葉で吐き出す
- 一日の出来事をノートに書き出す
という選手や
と選手のことで頭を悩ませている指導者の方にもみて欲しい内容になっています。
そもそもなんで調子に波があってはいけないのか?
答えは簡単で、
あなたを試合に使う側の人間(監督orコーチ)は、あなたの気分の良しあしまで計算できないからです。
1日ごとにやる気がある日とない日でモチベーションに大きな波があっては、当然パフォーマンスにも大きな波ができてしまいます。ましてや試合中に気分が変わられてしまっては困るのです。
監督からすれば試合に使ってみないとわからない選手はなるべくスタメンでは使いたくないものなのです。
気分がコロコロ変わってしまっては好不調の波を少なくすることはもちろん、レギュラーとして試合に出続けることが難しくなってしまいます。
そこで以下では、モチベーションの波を小さくすることで、成績を少しでも安定させて計算の立つ使いやすいプレーヤーになるための方法を紹介します。
調子の波を抑える方法 『ポーカーフェイスを演じる』
まず1つ目の好不調の波を抑える具体的な方法として
ポーカーフェイスを演じてみましょう。
役者になるんです。
あなたが「ポーカーフェイスとはこの人」とイメージした誰かになりきる方法でも構いません。
もしかしたら周りから「スカしてる」「ドヤってる」なんて言われるかもしれませんが、僕はそれは笑って聞き流してました。
なぜなら結果に一喜一憂していたらパフォーマンスに波ができることを経験したからです。
意識してポーカーフェイスを演じてみて、自分の成績や心境にどんな変化が現れるのか真剣にやってみた事があります。
あまりに自分の気分の上がり下がりに嫌気がさして、どうしたらいいのか自分なりに実践してきました。
実際に試合中になるべくポーカーフェイスを意識してプレーした結果、
いい時の結果には大きな影響はありませんでしたが、悪い時の底が浅くなりました。
悪い時の底が浅くなったと言うのは、俗に言うスランプですね。そのスランプが短くなりました。
もしかしたら、数字的には調子が落ちてきたものの、単にスランプと認識していなかっただけかもしれませんが。(実際に数値がやや落ち込んでいました。)
チームメイトからも僕に対して「スランプがあまりない」「あったとしても分からない」なんて事を言われるようになったのも、この実験をするようになってからです。
実際には自分の中で「結果が思うように出ない」「体が重い」と感じていた期間はあったものの、
平然とした顔を作っているだけで、
何となく周りに変な心配されなかったのかもしれません。
野球という競技特性上、特にバッティングに関しては失敗の方が断然多いです。
それでいてサッカーやバスケットボールの様に攻守が目まぐるしく変わるスポーツとは違い、1つ1つのプレーの間に『間』があります。
その考えることのできる『間』で、目の前の結果に心を揺さぶられます。
その時々で、結果が良かったら
イエーーイ!!ヤッホーーー!!
悪かったら
。。はぁ。。もうだめだ。。
みたいになってしまうと(なんだか551の○ーらいのCMみたいですね)必然的に周りにいる人間はあなたのダメだった方の7割を多く目の当たりにする事になります。
周りから、大丈夫だろうか?調子が悪いのに。と心配されながら、その心配を一身に背負っていい結果が出ますか?笑
それで結果を出し続けたら相当な強者だと僕は思います。
気分が乗ってたからいい結果が出た、気分が乗ってなかったから結果が出なかったと精神論に逃げていたら、いつまでたっても技術は伸びません。
気分が乗ってればホームランを打てるなら、気持ちが乗る歌でも口ずさみながら打てば誰でも打てます。勝負の世界はそんなに甘くありません。
相手の技術の方が、技術よりも上だったと捉えるべきです。
相手は技術的にあなたの嫌がる事をしてきます。
あなたはあなたの技術で相手の嫌がる、怖がる事をしてください。
勝負はこれの連続です。あなたがいい結果を出した瞬間に、相手は次の勝負の対策を考えています。
必然的に喜んでる暇などない筈です。
仕事をしていようが、スポーツをしていようが、ゲームしていようがみな同じです。
最初は失敗します。しない人がいたら教えて欲しいくらいです。特に野球というスポーツの競技特性を考えると失敗の方が断然多いです。
バッティングはどんなに好打者でも、役7割失敗です。一打席結果が良くても次の一打席が良い結果になるとは限りません。
なのでまた、
- 万全の準備をして
- 目の前のプレーに全力で取り組み
- 良くも悪くも気持ちを切り替えて
- 自分の感情は切り離して結果を分析をし
- また次のプレーの万全の準備をして
- 目の前のプレーに全力で取り組む
これらのトライ&エラー(又はPDCAサイクル)を回していきましょう。
調子の波を抑える方法 『頭で考えている狙いやその時の感情を言葉で吐き出す』
ポーカーフェイスと対照的に感じるかもしれませんが、ここでいう声を出すこととは
よっしゃーーー!!とか
ちくしょーー!!とかの感情的な言葉ではなく
次に予想されるプレーと頭で考えている狙い(作戦)やプレーの結果がどうだったのかをすぐに言葉にして(言語化)して、またすぐに次のプレーの準備をすることです。
例えば、試合でエラーしてしまい、気持ちにモヤモヤがあったとします。この場合は不安な気持ちでも、怒りでもなんでもいいです。
なぜエラーしたのか自分なりに原因を仮説として立てて
「1歩目が逆をつかれて焦ったな。でもそこまで焦らなくてもアウトは獲れた。じゃあ次はこうしよう。」とひとまず言葉にして完結し、次のプレーの準備を進めることをオススメします。
相手はあなたが気持ちのモヤモヤを整理することを待ってはくれません。どんどん試合は進みます。
ですので「次はこうすれば成功する確率はだろう」程度の言葉にまとめる習慣が失敗を引きずらないメンタルコントロールの方法になります。
原因が分からないのでしたら
「分からんものは分からん。試合終わったら監督に聞いてみよう」
でもOKです。要するに、次のプレーに対して前のプレーの結果を持ち込まない習慣をつけましょう。
調子の波を抑える方法 『一日の出来事をノートに書き出す』
練習や試合で感じたことをノートに書き出すことも非常に効果的です。
勝負事ですから「勝つか負けるか」白黒ハッキリする環境に身を置くと競争意識は育成されますが、精神は消耗します。
どんなに戦うことが大好きな人間でも、失敗の連続や上手くいかないイライラによってプレーの質が変わってしまうこともあります。
自分がやろうとしたこと感じたことをノートに書き出すことで頭が整理されます。
頭で考えるだけではなくて「書く」という行動に起こした方がはるかに効果があります。
先ほどは、次のプレーに前のプレーの感情を引きずらないことが大切と書きましたが、
ここでは今日に気持ちを明日へなるべく引きずらないための行動と言えるでしょう。
一日の出来事を振り返り感じたことを1日1文でもノートに書いて頭をすっきりさせてから次の日に向かいましょう。
補足 『一流選手に垣間見えたメンタリティ』
補足として僕自身、過去にテレビを見ていた時にこんなシーンを目にしました。
長野選手のホームランを打った後、一通りハイタッチをかわし、ベンチに戻りゆっくりと腰を下ろした後、球場のボルテージとは裏腹に、ただ冷静な面持ちで自らのバットを見つめてそっと目の前に立てかけました。
そしてタオルで顔の汗を拭いグランドに視線を持って行くシーンでした。
ベンチの後列にいた若手選手は値千金の勝ち越しホームランを放った長野選手を「さすが長野さん」と言わんばかりの少年の輝くような目で、
その後ろ姿を羨望の眼差しで見つめていました。
またあるゲームでは、筒香選手が終盤ビハインドで重苦しい空気を一変させるタイムリーを打ちました。
その後に画面上に映ったスタンドやベンチを含む全ての人物の中で最も嬉しそうじゃなかったのが筒香選出だったことが印象的でした。
ホームランにできる球だったから不服だったのか、打点を一つ増やしたところで、、、という心理だったのかは定かではありませんが、ブツブツと何か独り言を喋っていました。
少なくともそこに慢心や奢りは感じませんでした。
日本の四番と呼ばれるようになってから、実戦で対戦する機会に恵まれたことがあります。その時の守備位置から見た最初の感想はこうです。
でっか。
しかし見た目の問題だけでなく、それだけじゃない何かを感じたのも事実です。
打席に入る筒香選手は余計な邪念を感じさせませんでした。
初対戦で、情報のない投手を相手に織り込み済みとばかりにスイング一閃。
バックスクリーンにライナーで突き刺しました。笑
その時の表情も、テレビで見た時と同じ顔でした。
もうちょっと嬉しそうにしたら?と言いたくなるくらいです。
打つ技術も勿論ですが、その立ち居振る舞いを改めて生で見て非常に勉強になりました。
記事冒頭では、失敗した時の心の整理の仕方を主な具体的に
小さな成功を積み重ねることと、その確率を上げること。その事に意識をフォーカスしていきましょう。
慢心や奢りは足元をすくわれます。
「勝って兜の緒を締めよ」
先代の方達はよく言ったもので、勝ったことで油断や慢心があれば、自らの命に直結する事を知っていたんですね。
勝った時こそ今一度、気を引き締め直す事の重要性は多くの人が頭では理解しているものの実践するのは簡単ではないですよね。
勝負の世界において、「気が小さい」や「覇気がない」なんて言われた事がある人も沢山いると思います。
僕はそれ自体が悪いなんて全く思ってないです。
むしろ臆病で気が小さい人ほど、成功した後にその成功の感覚や喜びを手放したくない、次も成功できるとは限らないと思う傾向が強いです。
だから、準備を怠らないんです。
【野球はメンタルのスポーツ】調子の波を抑える3つの方法 まとめ
いかがでしたでしょうか
最後に今回の記事をまとめると
・ポーカーフェイスを演じる。
・頭で考えている狙いやその時の感情を言葉で吐き出す
・一日の出来事をノートに書き出す
今回は主にメンタルの事について記事を書きましたが、感情を出すなと言ってません。
むしろ自分の感情を素直にキャッチして下さい。
いま俺は猛烈に嬉しい。とか、めちゃくちゃ腹が立っている。でも何でもいいです、その感情一つ一つがあなたを成功へ導くエネルギーになります。あなたの意思一つで変えられます。
上手に自分の感情とお付き合いをして、メンタルをコントロールすることを覚えれば、きっと違った景色が見えて来る筈ですよ^^
ちなみにどうでもいい話を最後の最後に1つだけ、、、
野球人の最大の強みは、一般の社会人として働く際に大きな力を発揮します。
失敗が多いスポーツに身を置く事で、ミスへの耐性が強く、簡単には物事を投げ出さずにミスした後の処理や挽回する気概に定評があるからだと言えるでしょう。